金正男暗殺に用いられた毒物はメチルパラチオン?事件直後の症状と合致するのか?

暗殺された金正男氏から毒物メチルパラチオンが検出されたとマレーシア警察が発表しましたが、
まだ完全に断定はしていないようです。果たして事件時の金正男氏の症状と合致するのでしょうか?

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金正男暗殺に用いられた毒物はメチルパラチオン?事件直後の症状と合致するのか?

メチルパラチオン (Methyl Parathion) は有機リン酸系の農薬・殺虫剤に含まれる、無色または白色の固体で、
構造式はパラチオンと類似している。殺虫剤としてはパラチオンを上回るものの、
パラチオンより不安定で分解しやすいため、農薬としては6割程度しか用いられていない。

日本では1952年1月24日に農薬登録を受け、「ホリドール」等の商品名で有機リン系殺虫剤として
稲のニカメイチュウ・カメムシ・ウンカ、果樹のアブラムシ・ハマキムシに使われたが、1971年11月9日に登録失効した。

毒性はパラチオンの3分の1であるが、許容量を超えて摂取すると死に至ることがある。
2008年2月20日には中国製の冷凍食品からの検出が判明して問題になった(以上Wikipedia参照)。

国際化学物質安全性カードによれば、皮膚から吸収される可能性があり、
取り扱いには、保護手袋、保護衣が必要とある。
症状は、発汗、吐き気、嘔吐、めまい、縮瞳、筋痙攣、流涎、単収縮、息苦しさ、下痢、痙攣、意識喪失で、
症状は遅れて現われることがある。眼に対してはかすみ眼の症状を引き起こす。

今回のように、短期にこれに曝された場合は、
神経系に影響を与え、痙攣、呼吸機能低下を生じることがある。

作用としては、コリンエステラーゼ阻害剤として作用する。重要な酵素であるアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害することにより、
神経系を撹乱するとされる。吸収されたパラチオンは即座に代謝されて
硫黄原子が酸素原子に置き換えられたパラオキソンとなるが、これが真の毒性源となる。毒性はやや遅効性となる。

摂取すると、頭痛、痙攣、視覚異常、嘔吐、腹痛、激しい下痢、意識喪失、震え、呼吸困難、
そして肺浮腫および呼吸停止などの症状が起きて死に至る場合がある。
すなわち許容濃度をはるかに超えると、死に至る。

次に、金正男氏が襲われたときの詳細な状況を見てみましょう

白い服の女が正男氏の背後から両腕を目いっぱい伸ばして飛びかかり、
顔に自分の手で顔に毒物をつけた。
白い服の女は「軟こうか乳液のような液体を手袋につけ、金正男氏の顔につけた。
そのあと、女子トイレに行って手袋を外し、手を洗った」と供述している。

正男氏は襲われた際には、反射的に振り払うようなしぐさを見せ、
その後、しばらくその場にとどまった。
このあとの6分間は姿を確認できない。

6分後、総合案内カウンターに相談した正男氏は、
再び入り口に戻り、警備員に相談し、
10分後には1つ下のフロアにあるクリニックへと向かっている(歩き方は普段と変わらない様子)。
11分後、クリニックに到着した直後から、
やや足取りがおぼつかなくなる。

その後、椅子に座った正男氏は、目が薄く開いているように見えるほど、
ぐったりとした様子で、その首元は、びっしょりとぬれていた。
犯行からおよそ30分後、正男氏は担架に乗せられる。

口から泡が出ていたのか、応急処置にあたるスタッフが、
ティッシュで顔のあたりをふいている様子。
その後死亡が確認された。

症状は遅れて出てくることがあり、発汗、吐き気、嘔吐、めまい、縮瞳、筋痙攣、流涎、
単収縮、息苦しさ、下痢、痙攣意識喪失などと合致するかなりの部分がある。

正男氏事件については、毒殺専門部署が関与したのでは、との報道もあるので、
メチルパラチオンを犯行に用いて、犯人が最も逃走しやすい症状を出すための、
処方や使い方をあらかじめかなり研究したのかもしれない。

なお、コリンエステラーゼ阻害剤としてもっとも有名なのは、
オーム真理教が地下鉄サリン事件で用いたサリンである。
これは即効性の猛毒であり、今回の事件とは直接関係ないと思われる。

犯人の女がこのように危険なものを手に塗るのか、
または、無毒化する薬剤で処置したかサリン事件のように、あらかじめ、無毒化する薬剤を服用していたかなど、
これに特定するには、まだまだ疑問点が残る。
つい先ほどには、毒物はVXだとの情報も錯綜しており、最終結論は出ていない。

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