36万ベクレルの内部被曝の影響とはどのくらいか?反応まとめ

茨城県大洗町の日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターで作業員4人が被曝(ばく)した事故で、
原子力機構は、内部被曝として肺から2万2千ベクレルのプルトニウム(239Pu)が検出された男性作業員が
事故発生直後に吸い込んだプルトニウムを約36万ベクレルと推定していたとした。

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36万ベクレルの内部被曝の影響とはどのくらいか?反応まとめ

原子力機構はこの値をもとに、1年間に1.2シーベルト、50年で12シーベルトの内部被曝をする可能性があると算出し、発表していた。

国の基準では放射線作業に携わる人の被ばく量限度を内部、外部合わせて5年間で0・1シーベルト(100ミリシーベルト)とし、
年間で50ミリシーベルトを超えてはならないと定めているため年間で、12倍となる明らかな重大事故である。

なお、 ベクレルというのは、放射線を放出する強さの単位で、シーベルトは、放出された放射線を人間が浴びた際の影響度を示す。

1年間に1.2シーベルト、50年で12シーベルトの内部被曝の危険性とはどのようなものであろうか?
時間の因子が入っているためそのまま比べることはできないが以下のような数値がある。

1年間に1.2シーベルトといっても、被曝初期は高いであろうから、少なくともがんの発生については、長期にわたる、検査とケアが必要と思われる。

0.1シーベルト ‐ 短時間で浴びたとき、がんのリスク向上が見られる最低被曝量
0.4シーベルト ‐ 短時間で浴びたとき、毒性が見られる被曝量(場合による)
2シーベルト ‐  短時間で浴びたとき、死亡する可能性もある深刻な被曝
4シーベルト ‐  短時間で浴びたとき、助からない可能性のある非常に深刻な被曝
8シーベルト ‐  短時間で浴びたときの、致死被曝量
50シーベルト‐  事故直後のチェルノブイリ原電の炉心が10分間に発した放射線量
(通信用語の基礎知識参照)

今回の事故が過去に例がないほど重大事故となったのは以下の3点から来ていると考えられる。
1. 線源がα線を発するプルトニウム239であった点
α線源であるため、ICRPが定める線量係数(単位放射能[ベクレル]あたりの被ばく線量)では 239Pu(プルトニウム239)の経口摂取で2.5 × 10-7、
吸入摂取で1.2 × 10-4と定められ、131I(ヨウ素131β線、経口摂取2.2 × 10-8)や 137Cs(セシウム137β線、経口摂取1.3 × 10-8)よりも
1ベクレル当たりの人体への影響が大きいと想定されている(一般には、α線はβ線よりも20倍の危険性があるとされている)。
2. 内部被ばくである点
核分裂する原子から出てくる放射線はα線、β線、γ線がある。外部被曝の場合、
γ線は飛距離が長いため問題となるが、α線、β線は飛距離が短く問題にならない。
しかし、内部被曝の場合はα線、β線が直接付着した組織を傷つけることになる。
3. 内部被ばくの内でも、経口摂取ではなく、吸入摂取であった点
経口摂取の場合のように、代謝によって体外に放出される可能性が小さく、
吸入した時は肺などに長く留まることにより危険性が高まる。
プルトニウム239の線量係数が経口摂取で2.5 × 10-7、吸入摂取で
1.2 × 10-4と定められていることから、危険性が約500倍大きいことが分かる。

以下のような記述もある。

最も有害な取り込み経路は、空気中に浮遊するプルトニウム化合物粒子の吸入である。気道から吸入された微粒子は、
大部分が気道の粘液によって食道へ送り出されるが、残り(4分の1程度)が肺に沈着する。
沈着した粒子は肺に留まるか、胸のリンパ節に取り込まれるか、あるいは血管を経由して骨と肝臓に沈着する(Wikipedia参照)。

今回の事故はまさにこれに当てはまる。

少し話はずれるが、体内にα線を発するポロニウム210を取り込ませて、殺人を謀ったと言われる事件も起きている。

2006年、ロシアのプーチン大統領を批判し、イギリスに亡命していたアレクサンドル・リトビネンコ氏が、何者かに毒殺された。
体内に取り込まれた場合、α線を被曝することになる放射性物質のポロニウム210が大量に検出されたと報じられた。
ロンドンのピカデリーサーカス周辺の寿司屋でイタリア人教授マリオ・スカラメッラと名乗る人物と会食後、
体調が悪化し病院に収容されたが、その数日後亡した。2014年に遺族の訴えを受けて発足したイギリスの調査委員会は
「殺害の計画は、おそらくウラジーミル・プーチン大統領によって承認された」と結論づけた。

今回の事故に対するネットの反応を見てみましょう。

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内部被曝重大事故に関するネットの反応


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日本原子力研究開発機構の杜撰な管理、対応への批判が多い。

筆者も、昔化学実験を行ったことがあるが、これほど危険な化合物でなくても、
ドラフトチャンバー(吸引して外部に放出)やグローブボックス(直接危険物には触れず、内外が遮断されている)を使うのは当然であった。

それほど危険ではないという理由で、下に空間があるような設備で直接保護具をした手で扱っていたにしては、
フィルター付きで口と鼻を覆うタイプのマスクをするなど個々の実験者がつけていた装備が厳重なのはちぐはぐな感じがします。

通常の製造会社なら、26年ぶりの危険と思われる作業の前には、危険予知訓練などしてどのような危険が想定されるかを、
作業者と管理者で抽出して、設備や作業手順が十分かどうかを確認してから
作業に入ると思います。

そうすれば、プラスチック袋の劣化や保護具が十分かなども、危険予知できたのではないでしょうか?
まさか26年前の手順書そのまま行ったのではないと思いますが。

日本原子力研究開発機構は、全面的に管理体制を抜本的に見直す必要がありそうです。
事故に合われた方が、速やかな代謝等の処置で、今後健康被害がでないことを切に祈ります。

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