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JR北海道東日本と合併!との麻生発言の実現可能性は?反応まとめ「このくらいしないと」「国が好き勝手できるものではない」
- 2017/3/1
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JR北海道の経営悪化問題について、麻生財務大臣は「一つのアイデア」と断ったうえで、
経営を立て直すためには元々は一緒だったんだから、JR東日本との合併も選択肢の一つとの考えを示しました。
この発言の実現可能性はどれくらいあるでしょうか?これについての反応もまとめました。
目次
JR北海道東日本と合併!との麻生発言の実現可能性は?反応まとめ「このくらいしないと」「国が好き勝手できるものではない」
麻生財務大臣によると、JRの運んでいる客の数を見ると、JR北海道の1日平均の輸送数は大体JR新宿駅とほぼ同じ。
1駅で全北海道分です。また、メンテナンスの整備(費)を抜いたとすると事故につながりやすいということになって、
人身事故(が起きる)という問題を抱えている条件がありますとのことだ。
これに対し、安倍総理は、政府の方針ではないと火消しに回りました。
また、JR東日本の冨田哲郎社長は、先日マスコミに対し、「(国鉄分割民営化でJR北海道とは)別法人としてスタートしている。
財政的な支援に対し、われわれの株主の理解を得るのは困難だ」と、
JR北海道が自主的に経営改善を図っていくべきだとの考えを改めて示している。
JR東日本は14年4月から執行役員をJR北海道の副社長として派遣。
さらに安全管理支援などの要員として計5人の社員を出向させており、
協力体制を今後も維持していく考えを示している。
JR北海道のここに至る経緯を見てみましょう
JR北海道のこれまで
1987年4月1日 国鉄分割民営化時に、鉄道21路線3,176.6 km、航路113.0 kmおよび自動車(バス)事業を承継した、
旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)による特殊会社で、
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構を介して日本国政府がすべての株式を所有している(Wikipedia参照)。
2011年5月 石勝線特急の脱線事故が発生。トンネル内で火災が発生した後の避難に手間取り、79名が負傷する惨事になった。
その後、石勝線や江差線、函館本線で貨物列車の脱線事故が相次ぎ、特急気動車の出火事故まで起きた。
レールや車両、設備のメンテナンスの不具合が指摘され、データの改ざんも発覚した。
これにより、JR北海道は、国土交通大臣から事業改善命令と監督命令を受けた。
これらの原因は、寒冷地を走るJR北海道の路線は本州より過酷な条件であるため、設備の早めの修繕、更新が必要だったにもかかわらず、
経営難のため、計画的な車両や設備の更新をしてこなかった点にあると考えられる。
1990年代後半から軌道修繕費と設備投資費を抑制し、国鉄末期に投入された老朽車両すら新車に置き換えられなかったという。
さらに、JR北海道の救済策として準備された基金の運用益で鉄道事業の赤字を穴埋めする支援プログラムだったが、
経営安定基金の利回りの低下で、運用益は1980年代の半分に落ち込み、JR北海道が修繕費を抑制せざるをえなくなった点もある。
2014年 第三者委員会「JR北海道再生推進会議」を発足し、北海道知事や国交省、
有識者を交えながら緊急対策を議論することになり、ここでJR北海道のローカル線の存廃が問題になった。
2016年11月18日 JR北海道は利用者数の減少などにより「単独では維持することが困難な線区」10路線13線区を正式に発表した。
13線区の合計は1237.2キロメートルで、全線のおよそ半分にあたる。
輸送密度が200人未満の3線区についてはバスなどへの転換、200人以上2000人未満の8線区については
上下分離や運賃値上げなどの方法により鉄道を維持する仕組みを、地元と協議していく方針だ。
また、現在赤字額は年間200億円を超え、国の追加支援が切れるなどして2020年度中に資金不足に陥るおそれが高い。
国は2011年度から2018年度までに計1800億円の支援することになっている。
JR北海道は基金の評価益を繰り入れ、2014年度から大幅に修繕費と設備投資費を増やした。
ただ、2019年度以降、無利子貸付の返済が始まると、このままでは2020年度中に資金不足に陥る可能性が高いとのことだ。
<JR北海道とJR東日本の合併の法的側面>
JR会社法に、JR旅客6社の営業エリアが定められおり、JR東日本とJR北海道の合併となると、
営業エリアの変更が伴うので、この法律の改正が必要である。
さらに、JR東日本は、完全民営化しているのに対し、JR北海道は国が100%株を持つ、
「特殊法人」扱いである。JR北海道の他社への合併、となると、特殊法人の民営・他社への合併、
という類例のない事態となり、JR東日本の株主の賛同を得るなど種々の手続きが必要となる。
以上から、多くの困難があることが分かり、合併の実現性はそう高くないことが分かります。
次に麻生発言に対するネットの反応を見てみましょう。
JR北海道と東日本の合併の麻生発言に関する日本の反応
実際このくらいしないとやべーだろJR北海道 / “麻生大臣「JR東日本と北海道の合併考えてもいい」” https://t.co/WMbnqDXOYv
— いざてん (@izaten) 2017年2月28日
「JR東と北海道の合併、一つのアイデア」 麻生財務相:朝日新聞デジタル https://t.co/4mL4EUC40x
JR北海道はともかく、JR東日本は株主の許可なしに、国が好き勝手できるものではないんだよ。— 80-80-90-110-130-110 (@sleepwithLatias) 2017年2月28日
流氷なら、飛行機で女満別まで行ってしまえば良いから、これまたJRの出番は無い。
JR北海道は天塩川の氷結を売り出せ。旭川から天塩中川までの宗谷線の旅は良いと思うぞ。これはJR東日本ではマネ出来ん。 pic.twitter.com/GOI8N9oLGt— k-nagano (@nekonekocyan) 2017年2月17日
首都圏と新幹線を除いたJR東日本の営業利益ってたしかJR北海道よりも悪かったよね
— 乗車率🔰@369M (@Riderate_Prober) 2017年2月28日
絶対に反対。
JR北海道は国有化すべき。そもそも鉄道運営だけで利益出すなんて無理ゲーです。
JR 東日本はなんて、首都圏がドル箱路線だから上越や東北地域のローカル線が維持できます。何年持つかわかり…https://t.co/rOnQxLIkB3 #NewsPicks— pe2k (@PE2Kento) 2017年2月28日
JR東日本とJR北海道の合併は反対です。
JR東日本だけをとってみても、満員の通勤電車で我慢している人たちの負担で赤字路線が運行されているのです。
通勤路線だけ独立させれば、運賃は三分の一くらい…https://t.co/mLQZ470f5Q #NewsPicks— 弁護士 荘司雅彦 (@shoji_lawyer) 2017年2月28日
*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。
このくらいやらなければ、解決しないとの意見は少数で、大部分は反対意見でした。
特に首都圏のユーザーには評判が悪いようです。
多くの困難はあることははっきりしていますが、麻生財務大臣が上げたアドバルーンをきっかけに、
抜本的な策を2020年の資金不足になる前に打ち上げないと、
JR北海道はますます、不便で運賃が高くなり、じり貧となるしかありません。
海外観光客に圧倒的人気があり、これからの地球温暖化を考えた場合、
農業、牧畜、漁業などでも、重要性が増してくると思われる北海道の輸送問題を、
国が抜本的に考える時期に来ていると思われます。
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